『ゼオライト測定で見えた、再浮遊再降下について』市民環境問題講演会【報告】2019.5.18 ハカルワカル広場:二宮志郎さん

「第35回市民環境問題講演会」2019.5.18
― 放射性物質吸着剤ゼオライトによる 環境中の微量放射能の監視から―
『ゼオライト測定で見えた、再浮遊再降下について』
講師:ハカルワカル広場 二宮志郎さん

 

ゼオライトによる微量放射能測定を始めた3つの理由(2015年4月に開始)
・ 市民の力で測定していることにより原子力政策にプレッシャーを与える
・ 日常生活に測定を組み込むことで原子力施設に無関心ではなくなる
・ 微量な放射能漏れの可能性は原子力施設の根絶しかないことを学ぶ

そしてハカルワカル広場の自主的な測定活動の継続に貢献することも目指した。
測定方法は、雨樋排水溝の下の濃縮作用を利用
ゼオライトの強いセシュウム吸着能力 x 雨樋(濃縮)効果
微量の放射能汚染でも検出できる
雨樋の下に、ゼオライト1kgを不織布の袋にいれて、雨水を濾す。
参加者の自主的参加が目的の、ゆるやかな規則で不定期な測定をする。

 

測定結果として見えてくるもの
フクシマから新たな放出がなされていない前提で観測されるということは『汚染されている土壌表面から再浮遊したセシュウムが、再降下により雨樋の水を通して、ゼオライトに吸着されていること。これは放射性物質の再浮遊・再降下による循環』が証明されることになるであろう。
同じ八王子市内でも場所により、屋根の向き具合により、季節により、測定年により大きな違いがある。推論だが、おそらくCs137が付着して飛んでいる粒子は大きいのかも知れない(筆者注:セシュウム・ボールという可能性もあるかも)
御前崎の民家でもこのゼオライト方式で測定されている。そこで2016年1~6で特異な数字が上がった。たまたまの偶然であるかもしれないが、浜岡原発廃炉工事が同年2月に着手されたらしい。
この4年間で約40名の市民が実際の測定に参加してくれて、毎月約10検体をシンチレーターで計測し、すくなくとも放射能の飛散は確認している。フクシマはここでも収束していない。

文責 古澤

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