たまあじさいの会について

―市民による環境調査―

プロフィール

日の出町の二つの巨大なゴミ最終処分場の周辺環境への汚染と被害が実体化してくる中で、「自らの命・健康・環境は、自ら守る」ことに追い詰められた、日の出町や青梅市の市民がー市民による環境調査―「たまあじさいの会」を発足させ活動を開始しました。
深刻な汚染が、現代は勿論のこと、未来に対しても懸念されます。未来世代に対しても責任を持てるゴミ処理の実現を目指して、日々の活動に取り組んでいます。

活動の基本方針

1,地域の生活者、市民の視点からの環境問題への取り組み
2,研究者、専門家の指導、協力による科学的な調査活動の取り組み
3,調査活動の内容や結果及び成果の公開・公表

活動の経過と内容

第一次活動 <1998.4~2002.6>

日の出町二ツ塚ゴミ最終処分場からのゴミ焼却灰飛散の実態調査究明と公表
二ツ塚処分場風下集落のガン死の多発、周辺区域でのダイオキシン値の異常などの実態からゴミ焼却灰の飛散を推定し調査活動に取り組みました。
気象観測・植物実態調査・野鳥観察・浮遊物質捕捉と分析などの調査データの収集と専門家の協力による飛散のメカニズムの究明を行いました。
その結果を報告書「たまあじさいは見ていた」にまとめ、国・都・多摩・町・処分組合などの行政機関、指導していただいた協力者・研究所、報道関係などに配布、日の出町や青梅市、多摩地区での発表会の開催を行いました。
又、報告書の要約したものを、日の出町全世帯(5,000戸)青梅市の処分場からの影響予測地域〈15,000戸〉に配布しました。

第二次活動 <2003.3~>

日の出町ゴミ焼却灰のエコセメント化工場からの周辺環境への影響調査
・エコセメント工場の工事が2002年から始まり、稼動前の周辺環境のデータ収集を目的に、植物、野鳥、水生昆虫、気象などの調査活動を定期的に開始しました。
・2006年7月からのエコセメント工場の稼働に伴い、周辺の植物、野鳥、水生昆虫、土壌、大気、水質、気象などの実態とその変化の継続的調査に取り組んでいます。

活動の成果

東京都環境局アセス審議会が組合へ「エコセメント施設環境影響評価計画書」修正答申

1 調査等の手法について
【大気汚染】(あ)煙突の高さ、排出ガスの量や温度及び地形の状況から、ダウントラフトや排出ガスの上昇過程で地形や逆転層の影響を受けて、局地的な高濃度汚染が考えられるので、現地調査に当たっては、それらの条件を十分に調査しておくこと。

公害発生の抑止力

第一次たまあじさいの会の調査結果の公表と期を同じくして、搬入する焼却灰の湿濡とダンプ時の散水が徹底され、焼却灰の飛散が極力抑えられました。その結果、定期的な日の出町内の大気ダイオキシン調査(行政実施)、町内の松葉のダイオキシン調査(住民)の両者で以前の調査の十分の一の数値となってあらわれました。

裁判内容への反映

2006年9月東京地裁八王子支部の日の出町処分場差し止め訴訟の判決がでました。
判決としては、残念ながら敗訴となりましたが、内容では組合が認めようとしない地下水汚染と焼却灰の飛散による大気汚染の事実認定をしています。

処分場、エコセメント工場の運営への緊張感と刺激

私たちが処分場周辺で調査活動をしていると、しばしば組合が行っている調査に出会います。そして、その頻度と内容は、多く広くなっています。2年ほど前まではなかった風向や風速、ダイオキシン、臭気などの観測や調査が始まりました。残念ながらそれらの情報開示がありませんが。

処分場やエコセメント工場で発生している情報の確保と発信

住民からの請求があっても組合は「情報開示条例を作ったらどう利用されるかわからない」として情報を公開していません。ごく限られた情報しか入手できません。
2006年11月、いくつかの団体と共同で、一週間に亘って、処分場ゲート前で開門から閉門までの全車両の出入り調査を行いました。その結果、大型工事車両や資材の搬入車の出入りから、工場内で稼動後不都合が生じ、大掛かりな修正・追加工事が行われたことや、焼却灰で作成したセメントは完成した製品としての出荷ではなく「パラセメント」として太平洋セメントの工場に運び出されていることも判明しました。
隠された情報を明らかにし、情報を作り出すことも調査・監視活動の成果です。

地域への情報の伝達、施設への喚起、汚染への警鐘

処分場とエコセメント工場は、山間の森林地帯にあり、意識しなければ見えない所にあります。従って、日常の生活ではほとんど気にせずに過ごせます。
又、組合や町などの行政から出される情報は「絶対安全、基準値以内、受忍の限度内」
などの内容であり、それを受けて地域の住民の多くは特段の関心も憂慮も示しません。
しかし、目に見えない「長期・微量・複合」の汚染の実態を日の出町や青梅市の人々に伝えることで、地域の人々の関心と意識を広げることもできました。

各地の廃棄物処分場建設反対の住民運動との情報交換

日本各地でゴミの最終処分場の環境汚染が起きたり、新設計画が持ち上がったりしています。そんな地域の住民たちと情報交換を行っています。調査内容と方法・調査結果と活用・行政などへの対応・専門家や研究者の紹介・活動助成の情報などです。
その結果、住民の活動が効果を示し、佐久市浅科村、群馬県下仁田町などでは、処分場新設のとのやめとなりました。また、いくつかの地域では取り組み中です。
私たちの活動情報が、有効に活用されていくことも大きな成果です。

活動の運営

・現在の会員128名、協力者約40名
・運営委員会(10名程度の運営委員)による合議制での運営
・活動資金は、会員の会費やカンパ、活動による収益、助成団体からの助成など
*全労済、高木仁三郎市民科学基金、パタゴニアから助成を受けています。

活動の多様性

ごみ問題・環境問題は、科学技術だけでは解決できない問題です。文明や哲学と深く係わっている問題です。私たち自身が如何に生きるか、地球や未来に対して如何に責任を持って生きるかなどが問われる問題です。
市民環境問題講演会の開催などを通して、ゴミ問題だけでなく環境・育・社会・科学・思想など多様な視点から、文化や文明のあり方の学習活動にも取り組んでいます。
これからも、楽しく・豊かな活動に取り組めるようにしていきたいと思います。

活動の課題

・ 調査内容のより科学的で適切な取り組み
・ 継続的な調査活動への体制作り
・ フィールドワークなどを通しての若者たち次世代への働きかけ
・ 情報の発信とネットワーク作り

たまあじさいの会 ― その背景

狙い撃ちされた日の出町

東京都西多摩郡日の出町(人口約15,000人)は、都心から約50kmの位置にあり、多摩の山々が始まる緑と水に恵まれた都民のオアシスのような町でした。この静かな町に、東京都の方針(23区は海面埋め立て処分場、多摩は日の出町処分場)に基き、1980年(昭和55年)三多摩地域の一般ゴミ(家庭や事業所)第一最終処分場(谷戸沢処分場約60ha)の開設が決まり、1984年から1998年の14年間埋め立てが行われました
当時の日の出町は、破綻した財政状況にあり、与野党を含め全議員の一致で受け入れを決議し、13年間で地域振興費39億円を受け取ることで合意しています。しかし、隣接の五日市町、秋川市(当時)、桧原村や秋川漁業組合は受け入れ反対の決議をしています。
埋め立ての後半から汚水漏れなどの周辺環境汚染が住民の調査などで露見しましたが、都・町・組合は「特段の影響は及ぼしていない」と最終見解を発表しました。
大量生産・大量消費・大量廃棄の経済最優先の浪費社会の見直しのないまま、東洋一といわれた谷戸沢処分場もすぐ満杯になることが見え、1991年都と組合は、第二処分場候補地を日の出町に決定、町議会が同意(1992年)日の出町が基本協定締結(1993年)第二最終処分場(二ツ塚処分場)は、1998年より埋め立てが開始されました。
そこには、1.5万人の小さな町に、400万人の多摩地区のゴミの一番危険な最終処分を、補償金を見せつけて押し付けるという都市のエゴの構図が見えてきます。

ゴミ問題の根本的解決を阻むエコセメント

政・財・官・学のもたれあいと癒着、談合と権益の維持を望むこの国の政治・経済・社会権力システムは、廃棄物の根本的な発生抑制や生産者責任に厳しく取り組まないまま、住民や自治体へゴミ処理の責任を押し付け問題解決の先延ばしが続いています。
日本各地でゴミ最終処分場の新設が難しくなる中、処分場の延命策として密かに検討されていたゴミ焼却灰のセメント化(エコセメント)が、1999年に動き始めました。
二ツ塚処分場の中に建設当初から予定されていたであろう保存緑地に、2002年よりエコセメント工場の建設が始まり、2006年より本格稼動が開始しました。
現在は、ゴミ焼却灰は全量エコセメント資材となっています。埋め立て地への埋め立ては、廃プラスチックの焼却処理が国や都の方針転換で進む中で激減しています。

様々な環境汚染

日の出町の巨大なゴミ最終処分場、谷戸沢処分場(埋め立て済み)二ツ塚処分場(埋め立て中)、及び二ツ塚処分場内にあるエコセメント工場の環境問題が操業、稼動開始以来次々明らかになってきました。
・ 埋め立てに伴う焼却灰の飛散などによる周辺環境の汚染とその被害
・ 埋め立てられている膨大な化学物質や重金属による土壌と地下水汚染
・ 都民の水源、多摩川への汚染水の流入の恐れ  *処分場は羽村取水口より上流
・ エコセメント工場からの排気による大気・土壌・水の汚染
・ エコセメント工場の膨大なエネルギー消費による地球温暖化への加担
・ ゴミ焼却灰を主原料とするエコセメントそのものの安全性

ごみ焼却を止められないエコセメント

エコセメント工場の本格稼動は、世界の三分の二、1700といわれるゴミ焼却炉でのゴミの焼却処理方法と表裏一体の政策です。埋め立て地の新設が困難になり、ゴミの分別や廃プラスチックの再利用などゴミ減量の方向が、ゴミ全てを焼却し、焼却灰をセメントの原料とするエコセメントにより変わってきます。エコセメントは、ゴミの焼却処理をさらに進める最も安易な方法です。環境汚染と温暖化が益々深刻になる選択になります。

「たまあじさいの会」へのお誘い

◆ なぜ、このような調査が必要とされているのでしょう

エコセメント工場は二ツ塚処分場内に建設され、2006年7月より本格稼動をしています。エコセメントは、東京都多摩地区400万人の生活からのゴミや同地域の事業所からのゴミを、各地の焼却炉で燃焼された後の焼却灰と飛灰を主原料とするセメントです。工場では24時間、年間310日、20年間、膨大なエネルギーと複雑な処理過程でエコセメントが製造され、大気へ大量の排出ガス、排熱、水蒸気などが放出されています。
そして、これらは深刻な周辺環境への環境汚染が始まっています。又、地球規模で問題になっている温暖化に大きく加担しています。
この汚染の実態を地域で生活する市民自らが調査・監視・記録しておくことが必要です。
又、私たちの調査・監視活動は、エコセメント工場からの公害抑制力になります。

◆私たちの会の目的

・生活者としての市民によるエコセメント工場周辺地域(主に日の出・青梅)の環境調査
・ 専門家や研究者の指導助言を受けながら科学的データの収集、分析
・ 調査結果や成果の公表・公開
・環境問題学習会などを通して、市民の環境問題への意識喚起や警鐘

◆活動の内容

・継続的なエコセメント工場周辺地域の環境調査・記録
(気象・植物・野鳥・水生昆虫・水質・土壌・ガスなど)
・ 公的なデータ及び情報の収集、分析
・ 調査結果の公表・公開、各地のゴミ処分場問題住民との交流、情報交換
・ 活動の次世代への継承としてフィールドワークなどの活動

<参加申込書>  参加申込書を印刷

個人会員(調査活動に参加できる方)           年会費  1000円
賛助会員(資金援助による参加ができる方)        一口  2000円
団体会員(組織として協力または資金援助できる方)   一口  3000円

会員として参加します   口数  口        円

氏名          住所                 TEL        〉
<申込先>
―市民よる環境調査―  たまあじさいの会
事務局  山口隆幸 東京都西多摩郡日の出町平井2293-3
TEL/FAX 042―597-3856
◆振込先  口座番号  00180―0―103432
口座名称  「たまあじさいの会」 加入者申込局 あきる野市伊奈郵便

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