日の出処分場周辺の水質調査(2023年報告)

たまあじさいの会は2002年から二ツ塚処分場・谷戸沢処分場周辺青梅側6地点、日の出側8地点の水質調査を行ってきました。
それまでの調査結果を精査した結果2017年から調査地点を搾り、図に示した9地点を重点的に調査することに決定し現在に至っています。
調査項目は水温・pH・COD・電気伝導度・塩化物イオン・ホウ素・フッ素・硝酸性窒素です。
調査当日我々が計測を行う項目は水温・pH・COD・電気伝導度・塩化物イオンで他の項目の測定は専門機関にお願いしています。今回は電気伝導度・COD・ほう素・ふっ素の各地点での状況が年々どのように変化しているかをグラフで示しました。
残りの塩化物イオン・硝酸性窒素などはたまあじさいの会のホームページに掲載します。
調査地点図にある各ポイントの位置などを照合しその変化を見てゆくと汚染の推移と状況が分かると思います。

★水質調査地点図

▼ 電気伝導率の経年変化 2023年

*導電率とは液体中での電気の流れ易さを示す指標です。
特に水には色々な物質を溶かす性質がありまが多くの場合、物質が溶け込むと電気が流れやすくなります。もともと導電率の低い水が汚染されると導電率は上昇することから河川水等の汚染の指標として用いられます。
今年度の調査を数値で見ると、一番低い谷戸沢清流は 40μs /cmで最も高い相沢沖は768μs /cmです。このグラフを見ると処分場周辺の河川水の汚れがよく分かると思います。

▼ CODの経年変化 2023年

*COD:水中の全有機物を酸化させるのに必要な酸素量。
CODとは化学的酸素要求量のことで、有機物の分解やアンモニア、亜硝酸などの無機化学物質の酸化に必要なDOの量を測定するものです。
CODの測定は、一般的に生活廃棄物や産業廃棄物によって汚染された排水や自然水を試料として行われます。BODでは測定できない水中の産業廃棄物の量を測定できるのは、CODだけです。

▼ ほう素の経年変化 2023年

ほう素は単体で自然界に存在しない物質であり、ホウ酸、ホウ砂といったホウ素化合物として存在しています。私たちの生活でホウ酸が使われている例として、医療品や殺虫剤・防腐剤があります。
ホウ素の過剰摂取は植物の生長に悪影響を及ぼすだけでなく、人体にも健康被害などを引き起こす原因となることが指摘されています。

▼ ふっ素の経年変化 2023年

ふっ素を継続的に飲み水によって体内に取り込むと、0.9~1.2mg/L の濃度で 12~46%の人に軽度 の斑状歯が発生することが報告されており、最近のいくつかの研究では 1.4mg/L 以上で、骨へのふっ素沈 着の発生率や骨折リスクが増加するとされています。
フッ素は母親の胎盤を通過できるため、胎児の脳発達に大きなダメージ与える可能性があります。

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