
代表挨拶
今年も「たまあじさいの会」の総会が開催されます。5月24日の運営委員会を経て、昨年度の活動報告と今年度の活動計画が皆様の手元に届いていることと存じます。これまでの熱意の集積を新しい方向へ展開する、期待に満ちた総会です。
当会は、日の出処分場を巡る理不尽や矛盾から生まれた、小さくも美しいヴィーナスのような存在です。世の中は欲望や権力、社会の分断、そして東京のごみ問題や政治の傲慢さに溢れています。世界に目を向けても、軍事暴力や既得権益者の保身、それらを許す民衆の姿があり、ネット文化の腐敗も進んでいます。その中で、大量生産・大量消費の貪欲さが化石燃料を掘り尽くし、生み出した象徴が日の出の森のごみ集積地です。これは間違いなく、後世に遺る「人新世」の負の遺産に他なりません。
私たちが向き合うべき本当の敵は、人間の欲望の塊であるプラスチックです。パンドラの箱から溢れ出たこの物質は、数億年をかけて蓄積された異世界のものであり、わずか200年ほど前に米国のオイルマネーの仕組みで無理やり掘り起こされました。地球の新しい住民である私たちが、これを上手く使いこなせるわけがありません。その米国が国際社会で墓穴を掘り、世界が大きく変わりつつあるのが今年です。
「たまあじ」は、この欲望の権化たるプラスチック文化に疑問を抱き、異を唱えてきました。この新しい時代において、動的平衡を保ちながら生き続けることこそに、私たちの活動の意味と意義があります。
共同代表 古澤省吾
活動報告(2025年5月~2026年4月)
【2025年】
5月17日(土) 2025年度たまあじさいの会総会
5月24日(土)~5月27日(火) 多摩川放線量一斉調査
5月30日(金) HPの打ち合わせ
6月15日(日) 都留文科大フィールドワーク
6月23日(月) HPの打ち合わせ
7月5日(土) 都留文科大フィールドワーク
8月1日(金) HP打ち合わせ
8月30日(土)・31日(日)・9月1日(月) 田村バイオマス環境調査 ・伊達市バイオマス訪問
9月5日(金) HP打ち合わせ
9月15日(月) 国立音大付属小学校教諭 フィールドワーク
10月28日(火) 金沢大学宮本賞授賞式
10月31日(金) 水質調査前日準備及び採水
11月1日(土) 水質調査
【2026年】
1月17日(土) エコセメント化施設周辺の線量調査及びリネン布の設置
1月26(月) ホームページ会議
2月23日(月) 「おしらせ」発送
3月14日(土) ホームページ会議
4月4日(土) エコセメント化施設周辺のリネン回収
4月18日(土) ホームページ会議
4月24日・25日・26日 田村バイオマス周辺環境調査
リネン吸着法による多摩川放射能汚染調査
エコセメント工場からの放射能汚染経路とその調査
①上からの汚染
放射性物質の一部は煙突から大気経由で周辺土壌を汚染し、一部は河川へ霧などで沈下する。
②下からの汚染
エコセメント工場での汚染処理水に混入し、公共下水道経由で多摩川の八王子水再生センターと多摩川上流水再生センターからの排水口経由で多摩川に放出される。
③その汚染水質を比較するためにバックグラウンドとして多摩川の上流2ヵ所、リネン布を水中に泳がせ、それぞれの水中のセシウムの濃度を測ろうと考えた。
多摩川流域の上からの汚染・下からの汚染図

リネン吸着法とは
リネンを屋外または水中に一定期間設置後、回収。Ge半導体検出器で測定。リネンへのCs137吸着率から、大気及び水中のセシウム濃度を定量的に評価する方法です。
なぜ、リネンの布が放射性物質を吸着するのか?
ナチュラル(生成り、とも言います)の黄褐色のリネンの布にはセルロースの内外に植物由来の高分子のペクチンやリグニンが含まれているということです。
ホームページとSNSによる広報活動報告
<活動のテーマと方針>
●コンセプト
「単なる広報」から「資産のアーカイブ」へ
●目指した姿
活動データや素材を網羅的に残す
会員・市民がいつでも調査内容を閲覧できる環境の構築
(※図書館のような存在を目指す)
<ホームページの利便性向上>
●トップページの刷新
デザインの見やすさ向上と、タイトルの明確化
●「活動アーカイブ」の整理
過去の活動を時系列・内容別で見つけやすく分類
●窓口の一本化
「参加者募集」という項目を新設し、体験・寄付・支援の入り口を整理
<情報発信の新たな形>
●YouTubeチャンネルの活用
活動映像の公開に向けた基盤づくり
● 「Q&Aコーナー」の構築
学生からの質問を通じ、活動の専門性を分かりやすく解説
● AI動画報告の試験導入
時代の技術を取り入れた新たな活動広報の試み
<具体的な活動報告>
1. ホームページ更新記事(5件)
2. SNS(X/旧Twitter)による発信
3. 映像資料の整理と公開
会計報告 (2025年4月~2026年4月)

2026年度の活動報告
・処分場周辺の水質調査は継続して行う/水質調査後の評価・講演等を考える
・多摩川放射線量一斉調査は一定の結果が出たので終了
・田村バイオマス調査は現地と話し合って今後を決定
・エコセメント工場周辺調査は様子を見ながら行う
・市民環境問題講演会の開催
・ホームページの充実
・SOS (アメリカ映画)上映会を計画
・ビスフェノールA・マイクロプラスティック等の化学物質による次世代に現れる影響について学習広報
・マイクロプラスティックに関する講演会を計画
・だれにでもできる調査・測定法の継承
会の構成
・共同代表 (古澤・下向)
・事務局 (安藤・山口・中西・濱田・森本)
・会計 (山口)
・会計監査 (手塚・今井)
・ホームページ (森本)
今年度の総会の出席者は12人でした。活動報告及び活動計画の発表では色々な意見がありました。特にリネンによる放射能測定法について,その発想と独創性を動画で伝えたらどうかとの意見が印象に残りました。

