焼却灰とは

ここでいう焼却灰は一般廃棄物焼却施設で焼却された残さというものです。
一般廃棄物は家庭から出るものと家庭以外の事業所(商店、食堂、企業など)から出るものがあります。そのうち事業系のごみが6割を占めています。
焼却残さとは、焼却炉で燃やされた時に出る燃え滓で、飛灰と焼却灰があります。
飛灰はフライアッシュともいわれ燃焼室からガスと一緒に煙突に出ていく過程で捕らえられたものです。
焼却灰(ボトムアッシュ)は燃焼室から下に落ちた灰などです
フライアッシュも、焼却灰もダオイキシンを含んでいますが、フライアッシュのほうがより多く含んでいるということで廃棄物と清掃に関する法律により厳重な管理が要求されています。
したがってフライアッシュはそのまま処分場に入れることはできず、次のような処理しなければなりません。

●セメント固化
セメントで灰を閉じ込める。
●キレート処理
薬剤処理、毒性のある物質が溶け出さないように薬品処理をする。

焼却灰の毒性

灰は匂いもしないし吸い込んでも花粉のようには刺激的なものではありません。しかし長期にわたって私たちや次の世代にさまざまな影響を与えます。ダイオキシン類をはじめとする有害な化学物質はわかっているだけでも発ガン性やホルモンの異常によるさまざまな障害が挙げられますが、これまで知られていなかった毒性が次々に明らかになり始めています。さらに重金属はこれまでにさまざまな公害病で健康への深刻な影響を与えてきました。

ダイオキシン類

ダイオキシン類は210種類の化合物の総称であり、それぞれの化合物によって毒性の強さは違う。しかし、いずれのダイオキシンもその毒性の内容に共通性がある。

多様な毒性がある
急性致死毒性、発がん性、催奇形性等
表れ方が遅い
ダイオキシンの毒性の表れ方のメカニズムは、まだ十分に解明されていないが、ごく微量でも細胞分裂や細胞分化を攪乱し毒性を発揮する。しかし、その影響がただちに表れないことが多い。
ごく微量でも毒性を発揮
ダイオキシンの毒性は、ピコグラム(1兆分の1グラム)とかナノグラム(10億分の1グラム)という単位で毒性を発揮する。
体内への蓄積と生物濃縮
ダイオキシン類は、人間の体内に蓄積することが著しい。微量でも排泄されることなく長く体内に滞留することにより、強く毒性を発揮する。また、大気中のダイオキシンは呼吸を通して常に人間の体内に蓄積され濃縮されていく。

ダイオキシン類の毒性についてはまだ不明な点が多い。また、最近塩素系ダイオキシン類だけでなく臭素系ダイオキシン類も焼却炉で形成されていることが判明したが、その毒性はまったく解明されていない。

環境ホルモン

近年、環境ホルモンは、極めて微量でも深刻な影響を与える危険性があることが明らかになってきた。いわゆる環境ホルモンは、ダイオキシン類、PCB等のビフェニール化合物、アルキルフェノール類、フタル酸化合物、有機スズ化合物等の化学物質と考えられるが、まだ未解明な物質もたくさんある。

  • 環境ホルモンは、そのホルモン類似の作用により、生体への内分泌系に影響を及ぼし、性的分化等の過程を錯乱し、雄の雌化等性分化の不完全な現象を起こし、生物種全体の正常な増殖等に影響を及ぼす。
  • 内分泌の錯乱により、子宮内膜炎、膣がん、精巣がん等の原因にもなる。

重金属類

ダイオキシン以外にも、現在の焼却灰の中には様々な重金属類が含まれている。鉛、ヒ素、カトミニウム、クロム、アルミニウム、コバルト、チタン、水銀、銅、鉄、錫、亜鉛等に及ぶ。

鉛の毒性
毒性の強い重金属で、増血臓器である骨髄を犯侵したり、貧血障害や消化器系の障害を引き起こす。また、発がん物質としての疑いもある。中枢神経系統や脳への影響も強く、乳幼児や胎児への影響は深刻である。人間の行動・学習・その他の知的レベルへの影響や過度の攻撃性・過度の活動性などとの因果関係も考えられる。
ヒ素の毒性
毒薬として古くから用いられてきた。物質代謝、神経系、細胞レベルで広く毒性を示す。慢性毒性としては、中枢神経や末梢神経への神経障害が表れる。さらに、無機のヒ素は発がん物質である。
カドミウムの毒性
体内に摂取されたカドミウムは尿と共に排出されるが、その一部は肝臓に蓄積されて肝臓障害を起こし、さらに骨組織に入り込んでカルシウム代謝に異常をおこし、骨を脆弱化させる。富山県神通川流域で発生した悲惨な公害病のイタイイタイ病の原因物質である。

谷戸沢処分場に埋め立てられた毒物

14年間合計 年平均
2,228トン 159トン
カドミュウム 58.5トン/td> 4.18トン
水銀 2.23トン/td> 0.16トン
砒素 11.1トン/td> 0.79トン
ダイオキシン類 4.5kgTEQ/td> 332gTEQ

谷戸沢処分場に14年間運び込まれた主要重金属およびダイオキシン類の毒性

  • 鉛2,228トンは4,950億人に深刻な脳障害を引き起こさせる量である。
  • カドミュウム58,5トンはイタイタイ病で問題となった富山県神岡鉱山から神通川への流出量の174年分に相当する。
  • 水銀2,23トンは新潟水俣事件を起した昭和電工鹿瀬工場からの不意銀流出量よりはるかに多い。
  • ダイオキシン類4.5・TEQは1070万人の半数致死量に相当する。

海外での焼却灰の処分

日本

日本での焼却灰の処分
露天に積みおろし、敷きならして埋める。

ドイツ

ドイツでの焼却灰の処分
プラスチックの袋に密閉して地中深く格納する。その扱いは放射能波である。

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